「怒り」豪華俳優の競演!辛く悲しい展開に目が離せない。 | 素敵なmono

「怒り」豪華俳優の競演!辛く悲しい展開に目が離せない。

「怒り」とても、見ごたえがあり、そして辛い映画です。

人は誰かを信じていたい気持ちと、疑いながら生きてしまう生き物なのかも知れない。
誰かのそばでぬくもりを感じながらも、裏切りを想像してしまう寂しい生き物なのか。

そんなことを考えながら、やるせない気持ちでいっぱいになりました。

怒り

公開日 2016年9月17日
R12 142分

監督、脚本:李 相日
原作:吉田修一
音楽:坂本龍一

キャスト
渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、宮崎あおい
綾野剛、広瀬すず、池脇千鶴、妻夫木聡、原日出子

始まりは八王子夫婦殺人事件

凶悪犯人の手配写真は、誰にでも似ているのだと思いました。

疑えば疑うほどに、そう見えてくるのだと。

特徴は特徴であり、決め手ではないけど、段々とそう見えてくる。

物語は、3つのストーリーに一年前の凶悪殺人犯を追う刑事の4つの視点から見る。

話の流れは、とても自然に切り替わる。
ストレス無く見れる。

最初に殺人現場が映されるから、観客は誰が犯人なんだろう?と思いながら疑惑の目を向けながら見る。

そして、手配写真が、どことなくみんなに似てる。

綾野剛。
森山未來。
松山ケンイチ。

みんな怪しい。
みんな素性が分からない。

突然現れた、よそ者だ。

地域に溶け込むわけでも無く、ひとり殻に閉じこもっている感じだ。

そして、近づく人もいる。

親しくなる人々。

千葉の港町

渡辺謙さんと宮崎あおいさん。

普段のオーラとは全く違う、素晴らしい演技です。

宮崎あおいさんの、いつもの清楚な雰囲気は、一切ありません。
謙さんの娘を守ろうとするお父さんに、切なさが溢れていました。

松山ケンイチさんを信じている、宮崎あおいさん。

可愛いと言うよりは、危うい感じの女の子。

松山ケンイチさんは、偽名を使っていること。
その理由も、聞いていた。
そして、信じていた。

はずだった。

でも、疑惑が膨らみ、警察に通報してしまう。

娘を信じ。
娘が信じた男を、信じようとした父親。

すべてが、悲しい。

刑事が、港町に来た。

指紋採取。

結果は?

東京のエリートサラリーマン

仕事をしている風景は、一切ありません。
でも、いいマンションに暮らし、母親をホスピスに入れている。
いい暮らしをしているだろう妻夫木聡。

捨てられた子猫のような綾野剛と出会う。

そこは、ボーイズラブ。

そういう世界が、普通に日常としてあるのか?

なんだか、2人を応援したくなる。
不思議で愛おしい。

夜になると、近くの公園で待つ。
そして、一緒に休む。

母親に、会いたいと言う綾野剛。

さみしげな瞳が、忘れられない。

高畑充希とカフェで会っているところを目撃する妻夫木聡。
綾野剛への疑いの目が、膨らむ。

綾野剛が、姿を消した。

警察から電話が、入る。

「大西直人を知っていますか?」

「知りません!」

沖縄の高校生

きれいな空と海。
母親と2人で移り住んだ、泉。

母親は好きだけど、母親の生き方は嫌い。
転校ばかりの人生。

島の民宿の息子、辰哉と無人島に出かける。

無人島で見つけた男、森山未來。

名前は、田中。
多分偽名だ。

いつから住んでいるの?

誰にも言わないで!
わかった。

秘密の密会が増える。

人生の息抜きだったのかな。

辰哉と田中。

田中と泉。

そして、那覇の夜。

見たくなかった。

一番辛い映像だった。

時々ニュースになる。

本当にひどい。

誰も救われない。

そして、悲しい。

「誰にも言わないで」

凶悪な犯行はどうして行われたのか?

夏の暑い日。

どうしてそこに居たのか?

日雇い労働の悲しみ。

麦茶と風呂場。

残された人びとに、悲しい未来が待っている。

「ウケる」

「怒り」

誰もが悲しい。

でも、寄り添いたいと思う人が、いる。

それが、かすかな救いだ。

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