映画「追憶」感想!安藤サクラが美しいマリアさまでした(ネタバレ少しあり) | 素敵なmono

映画「追憶」感想!安藤サクラが美しいマリアさまでした(ネタバレ少しあり)

追憶

こんにちは、monoです。

観てきました〜
小栗旬くんと岡田準一さん、そして柄本佑さんが幼馴染役での共演。

25年後に「刑事」「被害者」「容疑者」として再会するという、切ない映画です。

豪華俳優陣もそうですが、監督が降旗康男さん撮影、木村大作さんという巨匠による映画です。

小栗旬くんを、ずっと見守ってきたmonoとしては、外せない映画になりました。
そして、何よりも安藤サクラさんってスゴイなあと感動しました。

「追憶」は、「日本映画!」って感じで、素敵な仕上がりでしたよ。
ちょっとネタバレありで、monoの感想を書いてみたいと思います。

映画「追憶」データ

2017年5月6日公開 99分 東宝
監督:降旗康男
撮影:木村大作
原作脚本:青島武 瀧本智行

岡田准一・・・四方篤
小栗旬・・・・田所啓太
柄本佑・・・・川端悟
長澤まさみ・・・・四方美那子
木村文乃・・・田所真理
安藤サクラ・・・仁科涼子
吉岡秀隆・・・・山形光男

あらすじ、雪の日の事件1

冬の富山、アツシ、サトシ、ケイタが、光男の軽トラックの中。

「電球の交換をたのまれてるから、ちょっと寄って来るから、待ってて。終わったらラーメンを食べようね」

と3人を置いて光男が、作業をしている間に3人は、喫茶「ゆきわりそう」に駆けつける。

「あの人のため」に「決意」した3人。

ゆわりそうの2階では、涼子がオトコと情事の最中。

その雰囲気は、やるせなさが漂っている。
3人は、オトコをやっつけようと階段の下に隠れる。

そして。

階段から、オトコの足を掴み転げさせ、アツシが金属バットで殴り、ケイタがナイフで刺した。

大きな物音とうめき声に気付いた涼子が、飛んでくる。

ケイタの刺したナイフを涼子は、オトコから抜き、血まみれになりながら

「いい!」
「今日から、みんな赤の他人になるの!」
「二度と会わない!」
「分かった?」

25年後。

篤は、東京で正義感の強い刑事になっていた。
子供を虐待死させた犯人の態度に、怒りをあらわにして、食って掛かる。

子供に優しく出来ない人間には、容赦出来ないのかも知れない。

子供の頃に出会った3人。

どうやって出会ったのか?
は、時々差し込まれる回想シーンで、ひとつづつのエピソードが綴られる。

篤と母親の関係は、母に捨てられた息子と息子に罪悪感があるけど寂しい母親。

母親は、すぐにオトコを作って子供を置いて、オトコに走る。
でも、今は寂しい一人暮らし、息子にお金をせびる貧しい生活をしている。

25年前の雨の日も、母親が家を出て篤を置いてきぼりにした。
母を追いかけて泣いていた篤に、優しく傘をさしかけたのは、涼子さんだった。

そして、自分の店「ゆきわりそう」でラーメンを食べさせる。
そこには、他にも2人の男の子が住んでいた。

施設を抜け出して来た、
家出中の啓太

好きなだけ居ていいと涼子さんは、笑う。
一緒にいるのは、ゆきわいそうの常連の光男

和やかで、暖かい「ゆきわりそう」での生活に、あのオトコが飛び込んで来るまでは、幸せだった。

涼子さんが、都会で縁のあったオトコのようだ。
乱暴なオトコで、突然やってきては、涼子さんをいじめる。

3人は、あの人を助ける決心をしたのだった。

25年後の事件2

ラーメン
篤は、ラーメンのメンマが嫌いだ。

はじめて、涼子さんのラーメンを食べた時も、メンマを残していた

悟は、東京で硝子屋を営んでいた。

妻の父親から譲り受けた事業をほそぼそと営んでいた。

資金繰りにいつも困っていた。
富山の知人を訪ねて、借金をするために東京から帰省してきていた。

家族には、知人に会うと言っていた。

悟は、ラーメン屋でメンマを残す、篤を見て、「あっちゃん!」と声をかける。

久しぶりの再会だった、
篤は終始渋い顔だったけど、懐かしかった。

篤は、悟と少し話して宿泊所まで送って行った。

悟は、啓太に資金を借りるために来たと言っていた。
前から、時々助けてもらっていたのだという。

悟は、楽しそうにお酒を飲んで気持ちよさそうに酔っ払っていた。

「あっちゃんは、忘れていいよ。誰にも言わないから。啓太もそう言ってた。」

翌日、殺人事件の現場で、被害者を見た篤は、気分が悪くなる。

被害者は、悟だった。

もしかして、啓太が犯人なのか?

容疑者が、絞りきれず、捜査は難航する。

篤は、被害者と知り合いだということも、啓太の事も隠して、単独行動して、啓太の会いに行く。

はたして、啓太は、自分で捜査に強力することをしようとしない。

自分からは、言う気がないようだった。

啓太は、犯人なのか?

それとも誰かを、かばっているのか?

啓太が守ろうとしているモノは、何なのか?

捜査が進むうちに、啓太が悟に金を渡していたことも、
篤が、前夜に被害者と一緒に飲んでいたことも判明する。

啓太の妻は、妊娠9ヶ月。
事務所も新築する予定だし、事業も安定しているようだ。

悟の娘との最後の電話の内容は、「懐かしい人に会った。帰ったら仕事頑張る」だった。

悟の遺留品のなかに、啓太からの現金の入っていた封筒を見つける。
そこに書き込まれていた、施設の名前と電話番号

現金は抜き取られていたが、封筒は残されていたのだ。

篤は、封筒をポケットに忍ばせる。

施設を検索し、探し出し、行って見たものは。
車椅子に乗る涼子さんと、甲斐甲斐しく世話をする光男だった。

啓太から、涼子さんの居場所を聞いて、会いにいったのだろう。

悟の最後の言葉、「懐かしい人に会った。」の意味することは?

あっちゃん。
涼子さん。
光男さん。
けいちゃん。

悟が、最後に見たのは、何だったのだろう?

希望にみちて、家族の為に頑張ろうとしていた悟を、殺したのは強盗目的の犯人なのか?

25年前に、オトコを刺した事で、ゆすられていた啓太だったのか?

それとも?

感想

ゆきわりそう
幼馴染の3人の成長後の生活は、本当に三者三様だ。

結婚したものの、流産したことから妻とは別居している篤。
妻との関係は、修復不可能なのか?

画面からは、寂しさが漂っている。
母親とも冷えた感じだし、妻ともぎこちない、いつ離婚するのか、時間の問題。

篤は、ひとりが似合っている。

啓太は、解体業を営んでいた。

明るく若い、妊娠9ヶ月の妻と、事業もうまく軌道にのっている啓太。
悟殺害の容疑が、かけられていても何も反論しない。

固く口を閉ざすのにはわけがある。

啓太は、篤にも、悟にも態度がそっけない。

悟は、中学生の娘と妻がいる。
従業員がひとりの小さな硝子屋経営している。

従業員には、賃金が払えないほどの事業は厳しい。

啓太に、借金を申し込むのは何度目なのか?

映画のオープニングから、日本の古い映画ならではの感じだった。

縦書きの文字。
右から流れる文字が懐かしい。

風景も、日差しも、夕焼けもキレイだ。

最後の犯人の逮捕の情報は、ほんの説明程度の軽い流れで、
啓太の守りたかったものは、「そうか」としみじみと考える。

その事態を受け入れるようになるには、長い年月がかかったのか、
初めからそのつもりだったのか。

啓太は、自分が殺してしまったという責任感が一番強いのだろう。

篤には、「忘れていい。」

「俺が、覚えているから。」

責任感からではなく、愛しているのだと思う。

大切に思っているのだと思う。

いろんなことが、後から、あとから染みてくる映画です。

半分くらいまでは、辛い気持ちが強かったし、啓太が犯人だったら、救いがなさそうな気がしていた。

本当の犯人も、救いはないけど。

3人の友情には、変わりがなかったのだとわかっただけでも、良かったと思う。

「ヤマザキ、ありがとう」

泣きながら、同僚の刑事に篤がお礼を言うのが、本当に良かったなあと思いました。

高倉健さんの後を継ぐと言われている、岡田准一さん。

まさしく、健さんの映画でした。

これから、どんな俳優になっていくのか楽しみだな。

それにしても、
安藤サクラは、化物だ。

25年前の聖母は、25年後も聖母だった。

篤を撫でる様子は、心が洗われるようだった。

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